2021.07.21

コラム

クリッカー・・・使いましょう!犬とのコミュニケーションの強い味方です!

クリッカーとは?

望ましい行動を強化したいときにトレーニングで活用できる道具

金属製の板ばねが付いていて、指で押す(クリックする)とカチッ!と音がする

★注意★ おもちゃではありません!愛犬とのコミュニケーションで使う大切なものなので、カチカチ鳴らし続けたり、単に反応を試みるために鳴らしてみたりしないようにしましょう!取り扱い注意です!

  • 人間の声と違って、また人間の感情に関わらず、音が一定に出やすい
  • 人間が変わっても鳴らす音は同じである
  • 犬に聞き取りやすい音(音色)である

という特徴があります。

もちろん、音を鳴らした直後には、ご褒美が出るようにします。そのことによって、その音の効果が抜群にあがります。

飼い主さんにとって望ましいと考える行動を愛犬がとったときに、その音をタイミングよく鳴らすことによって、かつ音の直後にご褒美を出すことによって、クリッカーを鳴らす直前の行動がうれしいこと(良いこと)と学習します。

強制的に何かやらせることはなく、音とご褒美で行動を教えていくので、遊び感覚で使える道具です。

簡単な例では、お座りを教えたいときに、飼い主さんの手の誘導などで愛犬がお座りの行動をとったときに、タイミングよくクリッカーを鳴らし、すぐにご褒美をあげることで、愛犬は、クリッカーを鳴らした直前に自ら起こしたお座りの行動が「今、自分のした姿勢が良いことだったのかな?」と学習します。

まだ、お座りを教え始めた段階では、オスワリの言葉や手の指示などがお座りの行動とは結びついていませんので、初期段階では愛犬は音の意味ははっきりわからず、ご褒美もたまたま音とともに出てきて少しびっくり、でも美味しいものがもらえたくらいに感じているかもしれません。

!音量にご注意ください! オスワリの行動直後にクリッカー音出ます…

大事なのは反復練習なのですが、クリッカーの音によって、愛犬に、その行動が良いこと(正しいこと。飼い主が望むこと。)をマークさせ、それをトレーニングに活かして、最終的に手の指示や言葉(コマンド)で行動を自主的にさせるようにします。

クリッカー音は金属から出る大きな音なので、初めて聞くと不快な音と感じて警戒されることもありますので、まず初めに音に慣らすこと(※)は必要です。そのために、クリッカーを購入したときには、トレーニングを始めるまでは一切愛犬に聞かさない心構えが大切です。

※クリッカー音に慣らす=クリッカーチューニングやクリッカーチャージングなどと呼ばれる、クリッカー音が鳴るとご褒美が出る(この音は良い音である)ことを学習する方法を取ります。具体的な方法は、次のコラムでご紹介します。

繰り返し申し上げる部分がありますが、普段から気を付けることや扱い方の注意
①トレーニング以外では鳴らさないこと
買って帰ってもあえて鳴らさない。特に愛犬に聞こえるように鳴らしたりするなどしないこと。
②鳴らす練習は、愛犬のいない部屋や愛犬から見えない場所で。できれば、愛犬にクリッカー音を聞かれない場所やタイミング(いないときなど)のときに使う。
③クリッカーは、一回のノックで「カチッ!」っと確実に鳴らすこと。一度のノックだけで指はすぐに戻すように、ボタンを押したままになっていないこと。
④トレーニングで使い始める前に、鳴らすタイミングをお勉強しよう(反射神経を養う)
 →①や②のことは守ってね。

タイトルに”しつけ”と入っていますが、しつけのためというよりも、愛犬とのコミュニケーションを円滑に取るためのクリッカーと捉えてみましょう。練習方法や使い方は、次回に。

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